関東学生ラグビーの対抗戦グループとリーグ戦グループの統合に向け
ての協議が始まったというニュースがあった。以前も書いたことが
あるが、ラグビーというのは交流戦形式に毎年同じ相手と戦うことに
よってお互いの交流を深めるというスポーツである。有名なところと
してはイギリスのケンブリッジ大とオックスフォード大の試合だ。
慶應、早稲田、明治といった伝統校の交流戦を軸に発展していった
のが、現在の対抗戦グループ。かたや新興勢力の大学を中心に形成
されているのがリーグ戦グループという訳なのだが、このリーグを
統合してレベルアップをしようというのが目的だ。
対抗戦の形式を採用しているのは、ご存知東京六大学の野球が最も
有名であろう。伝統の6校でリーグ戦が行われ、最終節には伝統の
早慶戦が行われる。
毎年同じ時期に同じ相手と戦うことになり長い歴史を持った伝統は
守られるが、リーグの大学は入れ替わることがないので、どんなに
ヒドい成績でも下部リーグに陥落することはない。競争の原理が働か
ないことが最大の欠点である。
しかし、その他のスポーツでは基本的に上部リーグの成績下位の大学
と下部リーグの成績上位の大学が入替戦を行い翌年度所属するリーグ
が決定するというごく当たり前のシステムがとられていて、ラグビー
でもリーグ戦グループは入替戦を行っている。
対抗戦グループでも近年は上位のAグループと下位のBグループに分か
れて入れ替えがない訳ではないのだが、もしリーグが統一されると
いうことになれば競争の原理でレベルは上がるだろうが、伝統校が
2部落ちしてしまう可能性ができてしまう。
例えば、ラグビーの早慶戦は第1回(1922年)の行われた11月23日に
場所もその時と同じ秩父宮で毎年行われているスポーツを超えた恒例
の行事といえる。競争の原理を取り入れると伝統を奪ってしまうこと
になりかねない。
伝統校の交流戦を残してのリーグ統合というのもあるのかもしれない
が、そもそもリーグ戦グループは交流戦方式を廃して競争の原理を
導入するために創設された経緯もあり、伝統校の特別扱いは難しい
だろう。
結局のところ伝統と実力主義を両立するのは不可能なのだが、伝統を
打ち破ってまで実力主義を導入しようとする背景には少子化による
ラグビー人口の減少への危機感だろう。
来年度からリーグの編成が変わったりということはないようだが、
どういう結論に達するのか興味のあるところである。
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