2007年03月15日

Masters of Game

先日CATVのチューナーをデジタルにしたので、地デジも見れるように
はなったのだが、現在の地デジはほとんどアナログの放送と同じ内容
を放送していて、ハイビジョンに対応したテレビならアナログより
キレイに見れるようだが、我が家のアナログテレビでは横長になった
画面がなんとなくキレイなように見える程度である。

しかし、地デジで唯一アナログと違うコンテンツを放送しているのが
NHK教育テレビで、時刻によっては通常の放送に加えて余った帯域で
他の番組を放送している。

とは滅多に面白い番組はなかなかないのだが、先日貴重な番組が放送
されていた。

(昭和63年度)第33回NHK杯将棋トーナメント3回戦
大山康晴十五世名人 対 羽生善治五段

大山康晴、名人18期を含む数々のタイトルを獲得してきた昭和の大棋士
である。この時65歳で日本将棋連盟の会長も務めていて、タイトルこそ
保持していないものの、現役バリバリで活躍していた。

一方羽生はこの時18歳。この年勝率8割を超えていて15歳でプロ入りして
以来最初のブレークを迎えていた。この頃の羽生はマッシュルームヘア
に大きな眼鏡を使っていて、誤解を恐れずに言うなら「オタク」な感じ
のぬぐえない青年であった。

この対局は大山がうまく進めていたように見えたが、羽生が大山の攻め
をうまくかわして見事勝利する。しかし終局後の感想戦は大山が一方的
にしゃべり、羽生は時々返事をする程度。この一局には勝ったかもしれ
ないが、こんな偉大な棋士を前に18歳の若造がしゃべれる訳もない。

羽生はこの後準々決勝で加藤一二三、準決勝で時の名人谷川浩司、決勝
で当時の第一人者中原誠を立て続けに破り優勝する。大山を含めこの4人
は全て名人経験者で、羽生が大棋士への第一歩として今だ語り継がれる
優勝なのだ。

この時から20年近く経って、羽生は当然のようにトップに君臨している。
羽生を追いかけるべく強い棋士は出ているが、この時の羽生ほど鮮烈な
勝ち方をした棋士はまだ出てきていない。羽生が新しいヒーローの引き
立て役に回るのはいつになるのだろうか?

Posted by junn at 2007年03月15日 23:48